読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ミトミネ農場

IT業界の末席から農業の世界に飛び込んでみて日々感じたことや学んだ事を書き連ねます。

新規就農で失敗しない圃場選びのポイント

まだ研修中の身*1ですが、今後独立就農する時のために圃場選びのポイントを把握している分だけまとめておきます。新しく教わったら/気づいたら都度更新しようと思います。

f:id:mitolab:20160619163947j:plain 写真はこの間訪れた徳島県上勝町樫原の棚田。風光明媚で後世に残したい文化ではありますが、農作物生産で収益をあげるなら...

ちなみに以下の条件を考慮しています:

  • 土耕
  • 特別栽培 and/or 無農薬の野菜を作る
  • 今後有機JASを取れるように
  • 農作物生産で収益を上げたい

日当たりがいい

日陰を好む植物もいますが、大抵の植物は日当たりがいいところを好むので、日照時間が長い場所がいいでしょう。

南北に畝をたてられる

太陽は東から西に移動するので、畝は南北にたてるほうが法面もまんべんなく日があたります。なので、できるだけ南北に畝をたてられる圃場がいいでしょう。

水はけが良い

水はけが悪いと植物の根が呼吸しずらくなったり雑菌が入って傷みやすくなります。また畝間に水が溜まったりして作業効率も下がりがちです。なので例えば扇状地であるとか、暗渠があるとか泥質ではないとか、低地でないといった場所がいいでしょう。

いびつな形をしていない

三角形とか菱型と言った形だと、トラクターや管理機で耕耘しづらくなってしまい作業効率が下がってしまいます。ので、正方形や長方形といった形がいいでしょう。

平野部でまとまった土地

例えば中山間地帯で棚田が中心だと、機材も入れにくく、日射量も少なく1圃場あたりの面積もそこまで多くありませんので、生産性が低くなりがちです。また、圃場が分散していると、機材の移動や人の移動にどうしても時間がかかります。

なので、作物生産に収益を上げる農業をするのであれば、なるべく平野部で一箇所にまとまった土地が見つけたほうがいいでしょう。

傾斜が少ない

傾斜が大きいと旧式のトラクターだと地面と平行に耕耘する機能がついておらず、圃場の場所によって深い部分と浅い部分がでてしまい、生育が揃わないとかおもわしくないことがあります。また、農機事故の原因にもなりやすい(例えばトラクターや管理機の下敷きなるとか...)ので、できるだけ水平な場所を選びましょう。

周囲に農薬の飛散が無い(少ない)

有機JASを取る場合は周囲の農家からの飛散がないかも認証チェック項目にあります。なので、日頃から周りの農家さんとコミュニケーションを取って、農薬ばんばん使ってないかどうかを確認できるといいかなと思います。

周囲の圃場の手入れが行き届いている

周囲の圃場を見る理由は2つあって、1つは有機JAS認証を取りにくくなるというもの。例えば隣の家から農薬の袋が飛んできたり、除草剤が自分の圃場にまで来ていたり(草ぬきもしていないのに枯れている)すると、有機JASを取りにくくなってしまいます。ハウスだと考慮しなくていいかもしれません。

もうひとつは、雑草が生えやすくなってしまうということ。雑草を刈っていない場所が多いと自分の圃場に種が飛来してどんなに太陽熱養生処理をしてもまた雑草だらけ、ということになりやすいです。

地下水を利用できる

水道水を使ってるといくらお金があっても足りませんし、塩素が多めに含まれるため、農業用水には向きません。一方地下水は多少なりともミネラルを含んでいるので、植物にとってはプラスですし何より水代がタダです。ただし、汚染されていないかは一度チェックしておいた方がいいでしょう。

近くに良質な堆肥を得られる場所がある

有機栽培で成功するには、良質な堆肥ありきといっても過言ではありません。堆肥は保肥力≒CEC(陽イオン交換容量)を上げ、多様な微生物が活性化し、水溶性の炭水化物を増やし、土壌団粒化を促進します。それらがすべて植物にとってプラスとなります。

よって、良質な堆肥を得られる場所の近くで、且つそれが安価に手に入れられればいうことはありません。

消費地が近い(輸送コストが安い)

大都市など大量消費地への輸送コストが低ければ低いだけ手元に残るお金は大きくなりますし、販路も小口から大口まで幅広く確保できます。遠隔地でも販売グループさんをいくつか知っていて、リスク分散できるような場所の方がいいでしょう。

天災による被害が少ない

最たるものは台風。沖縄なんかは年に数回から2桁回台風が来る場合があるので、台風による被害を本土よりは多めに考慮して収支計算をしなければいけません。ハウスを建てるにしても頑丈な鉄骨でないと吹き飛ばされてしまいますし、ビニールが汚れれば掃除が必要ですし老朽化も速くなります。

また土地が低い場所だと、大雨によって水没する危険性がありますし、風が強いと背の高い植物は育てにくくなりますし作業性が落ちます。

天災ではないかもしれませんが、鳥獣害がひどい場所なんてのもあると思います。

まとめ

最近は、農地中間管理機構に集まる土地が増えてきて、新規就農者も以前よりは土地を借りやすくなってはいますが、行政よりも地域の人々の方が良く土地の事を知っている場合が多いです。土地を借りるときは、その地域の方とつながり、信頼をおいてもらい、地域特有の気候風土を伺った上で借りられればベストじゃないかなーと思います。