ミトミネ農場

IT業界の末席から農業の世界に飛び込んでみて日々感じたことや学んだ事を書き連ねます。

農機具を扱う上で知っておきたい、基本的なエンジン・キャブレターの仕組み

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農業では大小さまざまな機械を使います。ただ使うだけではなく、機械の仕組みを利用しておけば長く使うことができます。農業で使う一番基本的な農機具「草刈機」をベースに、エンジンの仕組みを学習していきます。

エンジンの仕組み

小さな農機具のエンジンは一気筒で、空気が出入りするところは一つです。エンジンの仕組みを簡単にいうと、空気と燃料(ガソリン)を混ぜて爆発させ、その爆発の勢いでピストンを動かし動力を生み出します。大きく、2サイクルエンジンと4サイクルエンジンがあります。

2サイクルエンジンと4サイクルエンジンについては、こちらのサイトがわかりやすいです。

webサポートアニメーション(エネルギー変換)

2サイクルエンジン

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画像引用:2サイクルガソリンエンジン

構造

2つの行程で完了することから「2サイクルエンジン」と呼ばれています。2サイクルエンジンは、シリンダ内とクランクケースが一体になっているため、構造的にはシンプルです。重量も軽いものが多いです。

ピストンはかなり精密な部品で、金属と金属が接しています。隙間ができてしまうと、ピストン内の空気も圧縮できなくなってしまいます。金属と金属が擦り合わさっても摩耗しないように必要なのがオイルです。2サイクルエンジンは、シリンダとクランクケースが一体になっているためガソリンにオイルを混ぜることで、オイルを行き渡らせるようになっています。

動き方
  1. ピストンが上昇すると吸気口が開き、クランクケースへ混合気(空気とガソリンの飛沫)が吸い込まれます。同時に、ピストンの上部では混合気が圧縮されます。
  2. 点火プラグから火花がでると、圧縮された混合気に引火し爆発・膨張します。それによって、ピストンが押し下げられます。またこの時、引火した混合機は排気として燃焼ガスを吹き出します。
燃料

ガソリンとオイルを混合した”混合油”を使います。機械によって比率が決められています。

4サイクルエンジン

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画像引用:4サイクルガソリンエンジン

構造

4サイクルエンジンは、2サイクルに比べ構造が複雑で、その分重量も重いです。動きが分離されていることもあり、2サイクルよりも耐久性が高く、壊れにくいとされています。

動き方

ピストンが下降すると、カムに押されて吸気バルブが開き、シリンダ内に混合気が吸い込まれます。ピストンが上昇すると混合気が圧縮されます。点火プラグから火花が飛び、混合気に着火・爆発し、その圧力でピストンが押し下げられます。

その後、排気バルブが開き上昇してきたピストンの圧力で燃焼ガスをシリンダの外へ押し出します。

構造

4サイクルエンジンの場合、混合気の通り道とは別のところにオイルがあり、適切に供給されるようになっています。

キャブレターの仕組み

キャブレターは、液体の燃料から混合気を作る部品です。燃料を霧上に噴射して空気と一緒にエンジンに送り込みます。いろいろな方式のキャブレターがあります。

フロート式キャブレター

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画像引用:草刈機によく使われているキャブレターの雑学

トイレタンクと同じような構造で、フロート(浮き)の動きによって燃料の流出量を調整しています。欠点としては、フロート室が必要のため機械が大きくなってしまうことや、傾斜のある場所で運転するのに限界があります。(傾斜がある場所でも使うことはできますが、逆さまにしないほうがいい)

ピストンバルブ式キャブレター

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画像引用:草刈機によく使われているキャブレターの雑学

少し型の古い草刈機(刈払機)のエンジンに搭載されている方式。作りが複雑なので修理コストが高いのが欠点です。キャブレターの中にピストン状の部品が取り付けられていて、このピストン内に独特な形状をもつ"スロットルワイヤー"がついています。ピストンの上下運動と連動して、燃料タンク内の燃料が適量吸い上げられ、空気の流入も行われた上で、混合気を生み出します。

ロータリーバルブ式キャブレター

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画像引用:草刈機によく使われているキャブレターの雑学

樹脂製の回転パーツが付いていて、スロットルの開度により回転する事によって、ベンチュリの断面積を可変して空気流量を制御すると同時にエンジンへ送る燃料の流量を細かく調整しています。

ダイアグラム式キャブレター

ダイアグラムという部品を動かすことにより燃料を吸い上げ、噴射します。そのため、傾斜地でも問題なく使うことができます。欠点としてはダイアグラムという部品が樹脂製のため、調子が悪くなることがあります。(メンテナンスも大変なのであまりオススメできないそうです)。草刈機では、フロート式とダイアグラム式が組み合わされていることが多いそうです。

シャッター式キャブレター

アクセルによって、羽根式シャッターが回転して混合機の出し入れを調整しています。

チョーク

チョークを締めるとスロットルの蓋が締ります。すると、キャブレターが空気を吸気する量が減り、混合気の燃料の比率を高めエンジンをつけやすくします。エンジンを掛けたあともチョークを締めていると、ずっと燃料比が高い状態になるので、エンジンが無駄遣いになってしまうので注意が必要です。

農機具のメンテナンス

よくある不具合が点火の不具合やバルブ等にゴミづまりが起きていることが原因だそうです。メンテナンスには、キャブレタースプレーやパーツクリーナーなどを使います。

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使い方やメンテナンスについてはこちらの動画をご覧ください。

この記事は、研修を実施する「とくしま有機農業サポートセンター」の許諾の元、筆者の復習を目的に記載されています。内容の正確性を保証するものではありませんのであらかじめご了承ください。内容に誤りや不適切な点があった場合こちらまでご連絡いただけると幸いです。