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ミトミネ農場

IT業界の末席から農業の世界に飛び込んでみて日々感じたことや学んだ事を書き連ねます。

農家が知っておきたい食中毒予防と菌の働き〜有機農業研修レポート〜

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食べ物を生産するものとして知っておきたい食中毒について学んでいきます。また、堆肥作りでお馴染みの「発酵」も菌の働きです。発酵で活躍する菌についても紹介します。

食中毒予防のために

皮膚にいる常在菌は皮膚に強力に付着しているため、石鹸ではとれません。アルコールスプレーで殺菌する必要があります。全く発酵していない堆肥を使って作られた野菜でキムチを作ったところ、O157が検出されたケースもあります。

善玉菌と悪玉菌の例

善玉菌と悪玉菌は、善玉菌5%、悪玉菌5%、どちらでもない菌90%の構成比で存在しています。

善玉菌

皮膚にいる表皮ブドウ球菌(善玉菌)は、皮脂を脂肪酸とグリセリンに分解してくれる菌です。脂肪酸は雑菌の繁殖を抑え、グリセリンは肌の潤いを保ちます。だから皮膚の表面は水を弾きます。

日和見菌(ひよりみきん)

皮膚にいるアクネ菌(日和見菌)は毛穴に皮脂が貯まると大繁殖しニキビになります。

悪玉菌

皮膚にいる黄色ブドウ球菌(悪玉菌)は傷口を化膿させてしまいます。調理器具などにも多くいるため、熱や乾燥をして殺菌しましょう。

食中毒予防の三原則

菌自体を除菌しても、毒素が残っている場合が多り食中毒に繋がります。

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画像引用:大阪市 北区 食中毒について

発酵と腐敗の違い 

発酵:再利用可能なカタチに分解すること
種類微生物名働き
アルコール発酵 酵母菌 ブドウ糖→エチルアルコールと二酸化炭素
C6H12O6→2C2H5OH+2(CO2)+2ATP
乳酸発酵 乳酸菌 ブドウ糖→乳酸
C6H12O6→2C3H6O3+2ATP
酪酸発酵 酪酸菌 ブドウ糖→酪酸菌と二酸化炭素
C6H12O6→C3H7COOH+2(CO2)+2H2
酢酸発酵 酢酸菌 エタノール→酢酸と水
C2H5OH+O2→CH3COOH+H2O
腐敗:再利用不可な腐敗物質に分解すること  
種類微生物名働き
腐敗     発酵以外の
ほとんどの
微生物
タンパク質
→ アンモニア、硫化水素インドール  
スカドール、アミン細菌性毒素

腐敗は嫌気状態で進む

バクテリアが活動するには水分量50%以上が必要です。腐敗によって生まれる腐敗物質には以下のものがあげられます。バクテリアは嫌気状態(酸欠)で腐敗を進めます。

  • インドール:C8H7N  *大便臭
  • スカトール:C9H9N *毒性あり

いずれの腐敗物質にも酸素Oはありません。土の中で腐敗が進み、インドール、スカトールができてしまうと、植物はそれを吸ってもアミノ酸が合成できず細胞がつくれなくなります。空気中にも土にも必ずバクテリアは存在します。上記の腐敗物質は、酸素を入れたり、納豆菌を入れるなどして分解することもできますが、7日以上かかります。

そのため、堆肥づくりの際は、嫌気発酵で腐敗物質ができないようエアーレーション等を行い、好気発酵でつくります。

 

この記事は、研修を実施する「とくしま有機農業サポートセンター」の許諾の元、筆者の復習を目的に記載されています。内容の正確性を保証するものではありませんのであらかじめご了承ください。内容に誤りや不適切な点があった場合こちらまでご連絡いただけると幸いです。