ミトミネ農場

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有機JAS認証の取得方法〜有機農業研修レポート〜

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今回は有機JAS認定の取得方法について、具体的にみていきます。有機JAS認証の概要については前回の記事をご確認ください。

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以下の資料に有機JAS認証について記載されているので、合わせてご確認ください。

[PDF]はじめての人のための有機JAS 規格

有機JAS認定の審査手順

① 認証機関の設定

各地域に認定機関が多数あり、どの機関に依頼するかを決めます。もし知人が既に認定をとっている場合、アドバイスをもらって認定機関を紹介してもらうといいでしょう。

農林水産省/有機登録認定機関一覧

② 申請書類の作成、提出

使用する圃場や資材が有機JAS認証を受けられる基準を満たしているかしっかり確認した上で、書類の作成をします。使っていた資材が有機に適応しているかも、しっかり確認するようにしましょう。生産行程管理担当者等についても事前に定めておきましょう。

※ 以下は有機農産物の規格のみ。有機加工食品等については農林水産省Webサイトを参照してください。

[PDF]有機農産物の日本農林規格(平成28年 2月24日)

[PDF]生産行程管理者及び外国生産行程管理者の認定の技術的基準

③ 書類審査

書類審査で質問や改善指示がある場合があるので、随時検査員の指示にしたがうようにしましょう。

④ 実地検査

実地検査では、以下の点について特に注意しておきましょう。

  • 水質は問題ないか
  • 機械等の洗浄記録がどのように記録されているか
  • 出荷確認の方法
  • 資材・機械等が区分して保管されているか
  • 周辺圃場からの飛散はないか
⑤ 判定

審査を元に判定されます。約半月程度では結果がでます。

⑥ 認定証の交付

認定機関から認定書が交付されます。

有機農産物の日本農林規格

有機農産物の日本農林規格の一部を抜粋してご紹介します。

※ 有機農産物の規格のみ。有機加工食品等については農林水産省Webサイトを参照してください。

[PDF]有機農産物の日本農林規格(平成28年 2月24日)

[PDF]生産行程管理者及び外国生産行程管理者の認定の技術的基準

圃場
  • 多年生の植物から収穫される農産物にあっては、その最初の収穫前3年以上、それ以外の農産物にあってはは種又は植付け前2年以上の間、基準に従い農産物の生産を行っていること。
  • 転換期間中のほ場については、転換開始後最初の収穫前1年以上の間、基準に従い農産物の生産を行っていること。
  • 周辺から使用禁止資材が飛来し、又は流入しないように必要な措置を講じているもの。
使用する種子・苗等
  • 基準に適合する種子又は苗等であること。
  • 苗等の入手が困難な場合又は品種の維持更新に必要な場合は、入手可能な最も若齢な苗等であって、種又は植付け後にほ場で化学的に合成された肥料及び農薬が使用されていないものを使用することができる。
農業用資材
  • シーダーテープは、コットンリンター由来再生繊維製のもののみが認められた。
  • 紙マルチは、原材料の古紙を最終製品の農業資材まで加工する工程で化学的物質が添加されていないものに限り使用可能。
  • 生分解性プラスチックマルチは、製造工程において化学的物質が添加されており、使用後にほ場から取り除くことができないことから有機農産物の生産には使用不可。

BLOF理論実践の事例

実際の事例をご紹介します。(玉ねぎ)

1年目

粘土質が強く、周辺は米の生産が盛んに行われている地域でした。BLOF理論を実践し土壌の改良を行いました。

<施肥設計>
牛糞堆肥+ハーモニーシェル+ ブルーマグ +鶏糞+菜種油かす

2年目

栽培が改善され収量(前年比119%)がよくなりました。また当初は普通の畝立てを行っていましたが、高畝にして栽培しました。肥料も、即効性のあるフィッシュソリブルと後半で効果のある鶏糞を入れ、工夫をしました。また鶏糞の効果が落ちてきたあたりで、フィッシュソリブルを追肥し、肥料効果を持続させました。フィッシュソリブルは、5月くらいに肥効が切れるようなタイミングです。玉ねぎの場合、チッソが玉ねぎに残っていると足が早くなるため、収穫時にはチッソ切れを起こすように設計をしました。

<施肥設計>
牛糞堆肥+ハーモニーシェル+古代天然苦土またはブルーマグ+魚液肥料+鶏糞又は菜種油かす

有機JASの生産行程管理記録システム

有機JAS認定に必要な生産行程管理記録等を効率化するアプリケーションソフトの開発が進められています。誰でもダウンロードできますが、Windowsオンリーなので、Macな私は使えません。前回訪問した農家さんは元エンジニアさんということもあり、独自でシステムを開発して使っていました。

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[PDF]有機農産物生産行程管理記録作成支援委託事業

農林水産省/有機農産物の生産行程管理記録作成のためのソフトウェア

この記事は、研修を実施する「とくしま有機農業サポートセンター」の許諾の元、筆者の復習を目的に記載されています。内容の正確性を保証するものではありませんのであらかじめご了承ください。内容に誤りや不適切な点があった場合こちらまでご連絡いただけると幸いです。