ミトミネ農場

IT業界の末席から農業の世界に飛び込んでみて日々感じたことや学んだ事を書き連ねます。

【実習】育苗における鉢上げ作業〜有機農業研修レポート〜

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今回は、育苗のなかでも「鉢上げ」の作業を学んでいきます。午前中は座学・午後は実習という感じで進んでいきます。

育苗の流れ(おさらい)

育苗の流れは以下の通りです。今回は、鉢上げについてです。

  1. 水を入れる
  2. 播種(種の入れる穴をつくって入れる)
  3. 覆土 
  4. 水やり
  5. 蒸し込み(発芽促進作業)*発芽はさせても出芽はさせない
  6. トレーを広げる *出芽させ双葉をつけさせる 
  7. 鉢上げ
  8. 定植(土へ植え替える)

鉢上げのタイミング

蒸し上げがおわり、プラグトレーから双葉が出てきます。そのあと本葉がでてきますが、この本葉が1〜2枚目がでてきたタイミングで、鉢上げを行います。

鉢上げのタイミング:双葉がでた後、本葉が1〜2枚がでたとき

また、鉢上げのときにもたっぷりと水をあげます。水をたっぷりやるのには以下の理由があります。
<水をたっぷりあげる理由>
1.活着をよくする

別の土に植えて新しい根を新しい土に伸ばしやすくする。
2.水管理の初期作業の軽減する
毎日水やりをすると根傷めする場合があるので、鉢上げの最初にたっぷりと水をあげておきます。鉢上げ後は、ある程度土が乾いてから水をやります。

植物ごとの鉢上げ作業の仕方

植物によって根の強さが違うため鉢上げの仕方も変わってきます。

実生苗の鉢上げ

実生苗のトマト・キュウリ・かぼちゃ

根幹を横にして土に押し込み双葉の下1cmくらいまで土をいれれます。プラグトレーから取る際に、根幹がしっかりしていないものは竹串をお箸のように使って取り上げます。

実生苗のナス・ピーマン

植穴にまっすぐに植え付ける。葉の付け根から5mm〜10mまで土に入れます。

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接木の鉢上げ

接木は、病気から強くするために台木と穂木を人工的に繋ぎあわせた苗木です。台木と穂木のつなぎ目があるのですが、そのつなぎ目まで土を持ってしまうとつなぎ目から芽がでてきてしまうので、つなぎ目と土の表面を1cm以上をあけます。

<接木の鉢上げのポイント>

  • 穂木のつなぎ目と土の表面を1cm以上あける
  • 接木は茎が長く倒れやすいため「たちんぼ」を立てて茎を支えます。

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鉢上げ中は、スペーシングする

葉っぱが横に広がっていくと、隣り合ったポットと葉が干渉しあいながら伸びるため間延びした苗ができます。(茎がむだに長い苗ができてしまう。)それを防ぐために、市松模様のようにスペースをあけて設置します。

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画像引用:「観葉植物生産者」のブログ

アミノ酸肥料のドブ漬けで活着促進

プラグトレーから鉢上げ・定植を行う際、アミノ酸肥料系の液肥にドブ漬け(底面給水)を行うと、活着促進になります。(アミノ酸態チッソが働き、根が早く伸びます)

ポットでの水管理

育苗中は、土の1/3〜2/3程度が乾いた時点で水やりをします。

※ プラグトレーで行う発芽期間(蒸し込み)のときに乾燥したら水やりをする場合もありますが、あまり水をあげないほうがいいです。

実習

プラグトレーに入ったトマトの苗。講義で教わった通り、茎が長いです。

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アミノ酸肥料でドブ漬け

ここでは、即効性アミノ酸有機液肥「ユーシープロテイン」を500倍にうすめて使います。

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プラグトレーごと肥料液につけます。水にひたして30秒〜1分ほどで充分に染み込みます。

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ポットへ鉢上げ

トマト(実生苗)→ 根鉢を寝かせて横に指で押し込む

ナス(実生苗)→ 穴をあけて苗を入れ、土をなじませる

トマト(接木苗)→ 穴をあけて苗を入れ、土を少しかぶせる

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トマト(実生苗)は、一度土に置いて指のハラでぐっと押すようにして根を土に入れるのですが、茎が低くなるようにします。これがなかなか難しく慣れるまで苦労しました。

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はじめて見た接木苗。つなぎ目の部分は水の給水面積を広げるため、斜めにカットされています。最近ではロボットで接木苗を作りはじめているそうです。

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植物によって生育適温があるので、その温度になるように農業用の電気マットなどで温度を管理します。とくしま有機農業サポートセンターでは、このような機材をつかって管理していました。

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また根がポットの穴から出ないように、下に空気を通して「エアープルーニング」を行います。

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実習の様子はこちらの動画にまとめています。今回の実習は以上です!

この記事は、研修を実施する「とくしま有機農業サポートセンター」の許諾の元、筆者の復習を目的に記載されています。内容の正確性を保証するものではありませんのであらかじめご了承ください。内容に誤りや不適切な点があった場合こちらまでご連絡いただけると幸いです。